無料1か月健診について
1か月健診は、赤ちゃんが誕生した病院や産院を退院して、自宅での日常生活をスタートしてからはじめて受ける健診です。赤ちゃんの健康状態や成長・発育状態を確認する重要な機会であり、ママにとっても産後の状態を確認するための貴重なチャンスです。一般的に1か月健診は出産した病院や産院で受けることが多いのですが、小児科で1か月健診を受けることには多くのメリットがあります。
- 小児科を受診することで、最初から継続して「かかりつけ医」の診療を受けることができます。経過を踏まえたより正確で的確な診療が可能になります。
- 小児科専門医は、こどもの成長や発達、病気などに関する専門的な知識や治療経験があります。また、感染症の流行状況など、周辺の医療情報にもくわしいので適切なアドバイスや予防につながります。
- 1か月健診を受診した小児科クリニックであれば健康状態を把握しているので、ちょっとした体調変化にも気付きやすくなります。
- 赤ちゃんの体調変化や発育に関するお悩みなどが出てきた場合も、1か月健診を受けた小児科クリニックがあれば安心して気軽に相談できます。
- 当院では、赤ちゃんの1か月健診を無料で行っています。ただし、1か月健診では赤ちゃんのビタミンK欠乏性出血症による頭蓋内出血を予防するためのビタミンK2シロップを投与しており、実費として550円(税込)が必要です。
- 小児科専門医として、当院では赤ちゃんとママのはじめての健診を、健やかな成長や健康につなげる効果的なサポートと捉えています。ママの不安や心配を取り除くことも小児科医の重要な使命ですから、なんでも気軽にご相談ください。
1か月健診の主な内容
- 母子手帳の確認
- 身体のチェック
- 成長の評価
- 神経学的な評価
- 母親のメンタルヘルスチェック
- 予防接種スケジュールの確認
- 育児環境の評価と支援
など
無料1か月健診の持ち物
- 健康保険証(住所の確認できるもの)
- 母子健康手帳(必ず持参してください。)
- 予診票(川崎市外医療機関で接種されるかたは、必ず持参してください。)
- 予防接種番号シール又は予防接種番号が書かれた勧奨はがき
- 委任状(やむを得ない事由により、保護者以外のかたが同伴する場合)
赤ちゃんだけでなく、ママにとっても大切な健診です!
1か月健診は、出産した病院や産院を退院した後の、赤ちゃんやママの健康状態や成長をはじめて確認する重要な機会であり、赤ちゃんだけでなく、ママによっても大切な健診です。
はじめての赤ちゃんであれば疑問や不安もたくさんあると思います。また、2人目以降でも赤ちゃんにはそれぞれ個性があって経験したことのない問題が出てくることもあります。1か月健診は、育児のこと、そして赤ちゃんやママの身体のことなどを相談する貴重な機会です。心配事や気がかりがある場合は、気軽に質問してください。
1か月健診でよくある質問
頭・顔、身体の湿疹が気になるのですが、大丈夫でしょうか?
赤ちゃんは湿疹のできやすい傾向にありますが、生後1か月の湿疹はよく泡立てた石鹸でやさしく洗ってよくすすぐなど基本のスキンケアでほとんどが改善します。当院ではスキンケア方法もわかりやすく指導しています。
母乳が足りているか不安なのですが、十分な量をあげられていますでしょうか?
赤ちゃんがお腹いっぱいになって健康に育つことが重要であり、ミルクを足すのは悪いことではありません。成長とともに、母乳の量が増えていくケースもあります。母乳でなければと頑張りすぎないで、ゆったり構えてください。
黄疸が気になりますが、治療しなければならないでしょうか?
赤ちゃんは誕生後1週間頃までは生理的黄疸があって徐々に薄くなります。母乳哺育では1か月健診時にも黄色味が残ることがあります。黄疸に加え白い便が出る場合は病気の可能性がありますので、ご相談ください。
母乳やミルクを吐くのが気になるのですが、大丈夫でしょうか?
赤ちゃんは身体が小さい割に胃が大きく、お腹いっぱいになると逆流してしまい、吐きやすい傾向にあります。たびたび吐いても赤ちゃんが元気で体重も増えていれば病気の可能性は低いと判断できます。
下痢をする・便が出ない・便の回数が多い、おしりが赤いなどが気になるのですが、受診したほうが良いでしょうか?
赤ちゃんが母乳やミルクをしっかり飲めていて機嫌がよければそれほど心配ありません。症状に合わせて自宅でできる対処法なども具体的にお伝えしていますので、ご相談ください。
目やにが多いのは病気ですか?
赤ちゃんの目は、涙を排出する鼻涙管がまだ細く、目やにの出やすい構造をしています。生後8か月頃になると徐々におさまりますので、それまではこまめにやさしく拭いてあげましょう。
鼻がつまって、ブヒブヒと鼻が鳴ることがありますが大丈夫ですか?
赤ちゃんの鼻の奥はまだ狭く、鼻がブヒブヒと鳴ってしまうことがよくあります。哺乳時にブヒブヒと鳴ってしまう場合も、母乳やミルクをしっかり飲めているようでしたら問題なく、成長とともに解消しますので、ゆっくり見守ってください。
呼吸でヒューヒューゼイゼイ、ゴロゴロという音がしますが喘息ですか?
哺乳後にはのどの分泌物が増えてこうした音がすることもあります。多くは風邪や喘息ではありませんが、こうした音がして哺乳量が減る場合は受診が必要です。
顔を赤くしてキバっているのは病気ではありませんか?
赤ちゃんはうんちの時以外でも、力を入れてキバっていることがあります。顔を赤くして、時には唸り声を出すこともありますが、特に心配はいりません。
寄り目がある場合、斜視の可能性はありますか?
生まれたばかりの赤ちゃんはひとつのものを両目で見ることができず、寄り目のように見えることがあります。見る機能は何年もかけて成長し、多くは寄り目も時期が来れば解消するとされています。
生後1か月で目は見えていますか?
明るさがわかる程度であり、ぼんやりとしか見えていません。生後2~3か月になると顔を近付けるなどに反応して笑顔をみせてくれることもあります。
手足がけいれんするようにビクビク動くことがあるのですが、大丈夫でしょうか?
赤ちゃんは刺激に敏感に反応し、問題がなくても手足をビクビク動かしたり、ワナワナしたりする場合があります。ただし、同時に顔色が青白い、目が上下左右に寄っているなどがある場合は受診してください。
しゃっくりが多いのですが、何かの病気でしょうか?
赤ちゃんはお腹がいっぱいになるなどで横隔膜が刺激されるとしゃっくりを出すことがあります。驚かせるなどして無理に止める必要はなく、自然におさまるのを待ってください。
熱が出たのですが、どうすれば良いでしょうか?
赤ちゃんは体温調節が未熟で環境の影響を受けやすく、厚着や部屋の気温によって38℃程度に上がってしまうことがあります。服を1枚脱がせるなどしてから計り直してください。それでも38℃以上ある場合は受診してください。
へその緒が残っていたりジュクジュクしていたりしても大丈夫ですか?
へその緒は自然に取れるのを待ちます。取れた後は乾燥するまで入浴後に消毒します。切れ端が残っている・分泌物が多い場合は受診してください。でべそは成長に伴って解消することが多くなっています。
このようなときは受診してください
- よく吐く(嘔吐する)
- ぐったりして泣く元気もない
- 熱がある(38℃以上)
- おしっこの回数がいつもより少ない
など